何故中国ではVPNサービスが必要になるのか

みなさんは、中国へ旅行に行ったことがありますか?

初めて行った方は衝撃を受けたかもしれませんが、中国ではFacebookやLINE、Twitterが使えません。

日本ではアクセスがブロックされることはほぼ無いので、想像したことも無いかもしれませんが、中国では政府がインターネットのアクセスを監視・検閲・管理していて、不適切な情報が掲載されているWebサイトにはアクセス出来ないようになっています。

最もヒドイこういった情報統制の事例は、北朝鮮を想像すると分かりやすいかもしれません。

こと中国においては、北朝鮮のような情報統制が目的というよりは自国のインターネット産業保護という色合いが強いですが、中国においてはネットが自由にアクセス出来ないという事実が存在します。

ほとんど全てのサービスが使えない状態

直近の状況だとほぼ例外なく、日本人が日常的に使っているWebサービスは使えないという認識で問題無いかと思います。

3-5年前の状況とは大きく変わっているので、

  • LINEは使えた!!
  • Yahoo!Japanは検索できる!!

みたいな認識はちょっと古い情報です。

Gmail、LINE、Twitter、Facebook Messenger、などほぼ使えなくなるので、人によっては日本にいる方と連絡が取れない状態にもなりかねません。

ついでに言えば、YoutubeやNetflix、Gyaoなどもアクセス出来ないので、空き時間を持て余すようにもなるかもしれまえせん。(苦笑)

自国インターネット産業の保護

我々外国人の一般消費者からすると、全くメリットを享受出来ていない気もしますが、AlibabaやTencentがGoogle、Apple、Facebook、Amazon、Microsoftなんかと並んで世界のIT企業トップクラスの時価総額を誇るようになったのは、明らかにこの保護政策が有利に働いています。

All further information on this statistic can be found at Statista

2019年時点だと上記のように、IT企業のトップ10どころか、世界のトップ10企業に食い込んでいますね。

AlibabaもTecentも大体時価総額で50兆円前後になります。

Alibabaはいわゆる日本で言えば楽天のようなECプラットフォームを運営していて、TecentはWeChatというLINEのようなメッセージングアプリを運営しています。

ちなみに、楽天やLINEの時価総額は1兆円前後ですから、ここには大きな差がありますね。

アメリカの巨大IT企業も中国政府によって規制されてしまったので、中国では十分に成長は出来ていません。

(ただ、この状況は他の産業、例えば車やPCでも同様だと言えるかもしれませんが)

対処法は何がある???

中国で自由に日本や海外のインターネットサービスにアクセスする為にはいくつかの方法があります。

  1. 日本の回線でアクセスする
  2. 香港の回線でアクセスする
  3. VPNサービスを使う

となるのですが、これだけじゃ何の事か全く分かりませんね。1つ1つ説明していきましょう。

1. 日本の回線でアクセスする

1日2,000円程度と高額になりますが、ソフトバンク・ドコモ・AUなどの国際ローミングを使えば日本のサービスにもアクセスが可能です。

意外と簡単な解決方法でしたね。(笑)

10年前だと海外パケ死というのがあって、海外から国際ローミングをすると10万円の請求が来る!なんて事もありましたが、現在では上限がついて1日2,000円程度までしか請求されないので安心です。

とは言っても、1ヶ月滞在していると、60,000円なので結構な負担ですね。

次点の候補としては空港などでグローバルWifiイモトのWifiなどのWifiを借りていくことです。

中国特別プランというものがあります。

ただ、これもプラン次第では先述の国際ローミングとあまり変わらない料金な事もあります。

2. 香港の回線でアクセスする

これはあまり知られていませんが、香港で販売されている旅行者向けのSIMカードを購入すると、中国国内でも使えるし、海外サービスにもアクセス出来るという解決策があります。

日本でもAmazonで事前に購入することが出来るので、安めに問題解決をしたいという方にはオススメの手法です。

問題点としては、

  • 香港デモの影響で、どこまで現在の状況(両方使える状況)が続くか不透明なこと
  • 日本のAmazonで販売しているのは正規販売では無く、転売業者が販売しているので信頼性が不透明なこと

があげられます。

3. VPNサービスを使う

ここで出てくるのがVPNサービスです。

VPNとは、ヴァーチャルプライベートネットワークを省略したものです。

企業によってはイントラネットにアクセスする際に使っている方もいるかもしれませんね。

この使い方が一例で、仮想のインターネット回線を使ってネットにアクセス出来るようになるのが特徴です。

つまり、中国国内のインターネット回線を使っていても、別のインターネット回線を使っているような状態を作れるんですね。

これによって検閲やインターネットのブロックを回避したり、公共Wifiのようにセキュリテイリスクがあるものに関してもはそのリスクを回避したり、といった用途で使われます。

中国でおすすめのVPNサービスで紹介しているようなものだと、1ヶ月で1,000-2,000円程度から使えるので、滞在期間が1泊2日とかで無い限りは料金的には安くなる可能性が高いです。

NordVPN:制限のない インターネットを
高度なセキュリティー対策とプライバシー保護で自由にインターネットを利用できるようになります。
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VPNサービスに関する補足

VPNサービスには無料で使えるもの、法人向けに独自に構築するもの、個人向けにアプリ等を提供しているもの、の3種類があります。

無料で使えるVPNサービスとして1番著名なのは、筑波大学が提供しているVPNgate ( https://www.vpngate.net/ja/ )です。ただし、中国で使えたという話は実体験も含めてあまり聞きません。

挑戦してみたい方は、中国に行く前に事前に日本でソフトウェアをDLしてから試してみる事をオススメします。

ソフトウェアをDL???

と思った方もいるかもしれませんが、通常VPNを利用する為にはWifiに接続するよりは複雑な手続きが必要になってきます。

ソフトウェアやアプリがDL出来るのはまだ良心的なサービスで、オープンソフトウェアを組み合わせて設定が必要になってくるだけでも、そこそこ手間が掛かります。

法人向けに独自のVPNを構築するものは、かなり高額になってきますし、個人向けでは無いのでここでは一旦省略します。

有料の個人向けのVPNサービスですが、これは先述したように、月1,000-2,000円程度の価格帯です。

日割りで計算してくれるようなツールはあまりありませんね。

価格帯は極端に高く無いものであれば問題無いと思いますが、

  • 繋がりやすさ
  • 速度
  • 使いやすさ

の3点には注意する必要があります。

お金払ってもちゃんと繋がらないの???

と思う方もいるかもしれませんが、繋がらないものは繋がらないし、遅かったり、使い方がわかりにくかったりは普通にします。

また、多くのVPNサービスが海外のサービスである点(また、その方が優れている点)にも注意が必要です。

ただ、この記事もそうですが、だいたい日本語の記事があるので、使ってみようと思ったVPNサービスの名前は一度GOOGLEで検索してみた方がいいです。

もちろん、中国に行ってしまってはGOOGLEも使えないので、日本にいる内に!

中国政府の規制を回避して大丈夫なのか

中国政府がインターネット規制を掛けているのに、そのようなサービスを利用して大丈夫なのか、という問題が気になりますね。

詳細は、「中国でVPNの使用は違法になる?実は意外な事実が・・・」に詳しく書いてありますが、ここでは概要だけ説明します。

まず結論ですが、『明確に規制されてはいない』少なくとも『外国人が逮捕された事例はない』というのが答えになります。

ここは難しいところでもあるのですが、完全にVPNを規制して海外情報にアクセス出来ない状態を作ってしまうと弊害がある企業もかなりの数があります。

当たり前なのですが、中国はインターネット規制はありますが、貿易統制をしているわけではありません。

日本のソフトバンクは中国企業であるAlibabaに投資していて、今でもグループ企業です。

普段から日本に多くの中国人観光客の方が来ていますし、中国に行ったことがある日本人の方もかなり多いでしょう。

身の回りのものの製造元を調べれば、いまや世界の工場となった中国のMade in Chinaがかなり多いことに気がつくでしょう。

海外と経済的にもかなり結びついている中国自身にとって、それを完全に遮断するのは殆ど不可能に近い行為であるとも言えます。

もう1つは、中国の人民では無い外国人に対して情報統制を掛けることも、自国のサービスから遮断することも殆ど無意味であるという事もあります。

この2つは多分に推論を含んでいるので、事実だけを確認していきたい方は先ほどの記事を見てみて下さい。

まとめ

中国では日本や海外のインターネットサービスにアクセスが出来ない為、アクセスする為には何らかの手段が必要です。

その中で、最もリーズナブルな手段がVPNサービスだというのが今回の記事の結論でした。

中国以外の国でもネット規制があったりしますが、個別の国によって状況が違うので、事前にある程度調べて対処法を持った上で渡航することをオススメします。

急に連絡が取れなくなったり、全くネットにアクセス出来なくなるのは本当に不安ですので。

また、余談ですが、筆者はGoogle製のChromeBookというラップトップを中国に持って行った事があるのですが、これら上記の手段が全く通じず、滞在中全く開けなくなったことがあります。

WindowsやMacではそのようなことは無いと思いますし、iPhoneやAndroidも問題無かったので、致命的にはなりませんでしたが、盲点だったので、かなりショックでした。